上位10製品及び理事長審査評
今までありそうでなかったメッシュ素材。サンプルを確認した事があるが、鉱物を使用した材料は見た目よりも遥かに強度がある。光を柔らかく通し、遮音効果もありつつ、外部でも長期使用できるという。超大型サイズやオリジナル製作にも対応しているため、あらゆるシーンで活躍する事が期待できる素材である。正にデザイナーのこだわりを追求できる素材と言えるだろう。
本来ガラス素材は製品化された板状のものが主流だが、これはガラスの塊から必要なサイズに合わせて切り出したものを製品にしているという。まさに発想の転換。塊のガラスが使われる機会というは今まで少なかったと思うが、これはデザイナーとして一度は使ってみたいと思わせ、人とは違う新しい使い方にチャレンジしてみたいと思わせる素材である。
エコロジーを推進させるために照明がLED化された。しかし、ここ数年、照明器具は更なる進化をし、調光はもちろん調色ができるような製品が生まれている。そしてこの製品は、設置後に照明の配光ができるという。デザイナーは必要そうなところに照明をプロットしておけば、照らすものが変わっても後でいくらでも調節ができる。これは日々レイアウトが変更されるような空間の場合、デザイナーの予測リスクはかなり軽減され、クライアントにも喜ばれる製品となるだろう。
屋外の床の仕上げとしてよく見かけるコンクリート洗い出し。しかし外壁の仕上げとしては見た事がない。それは洗い出しという仕上げが垂直面で行う事は不可能だからだ。しかしこの製品は、洗い出しと同じような仕上げが外壁に表現できるという。これには驚いた。建築の外壁仕上材は意外と選択肢が少なく、この製品が、新たな表現ができる素材として建築家やデザイナーに喜ばれる事は間違いない。
PRODUCT OF THE YEAR 2020 選評 / JCD 理事長 窪田 茂
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